FXには資金管理だけで勝つ方法はない!トレード手法とのバランスが大切

FXの基礎知識
  • FXは資金管理だけで勝てるのか?
  • FXでどのように資金管理を行えばいいのかわからない
  • 感情に左右されない資金管理方法を知りたい

この記事では、これらの悩みを解決できます。


FXトレードで成功するためには、資金管理は非常に重要です。

資金管理はリスクを最小限に抑え、長期間に渡って安定的に利益を出すためには欠かせない要素といえます。しかし、単に資金管理に依存するだけで勝ち続けることは難しく、FXで勝つためにはトレード手法と資金管理のバランスが不可欠です。

そこでこの記事では、資金管理だけでは勝ち続けることができない理由や、具体的な資金管理の方法について解説していきます。

この記事でわかること
  • FXにおいて資金管理は欠かせないが手法がなければトレードに安定感が出ない
  • 資金管理は損切りだけではなく2%ルールなどをバランス良く取り入れる必要がある
  • 資金管理にはメンタルコントロールも絡むため難しければEA導入も選択肢のひとつ

FXには資金管理だけで勝つ方法はあるのか

FXトレードにおける成功には多くの要素が絡んでいて、「これさえやればいい」という聖杯のような答えは存在しません

FXは「買う」か「売る」かの二者択一です。そのため、理論的にはチャート分析を行わず、勝率50%でトレードしても、資金管理次第で勝つことは可能かもしれません。しかし、実際のトレードでは予測困難な出来事も多く、多角的なアプローチで少しでも勝率を上げる努力が求められます。

だからこそ、資金管理だけでなく、テクニカル分析やメンタルコントロール、そしてトレード手法とのバランスが重要なのです。

テクニカル分析を学ばなければ勝率50%以上は難しい

勝率にフォーカスするなら、テクニカル分析分析を学ばなければ勝率50%以上の実現は難しいでしょう。

先ほども触れたように、FXは価格が「上がる」か「下がる」の二択であるため、トレードをシンプルに捉えるなら勝率は50%となります。ただし、ランダムに動くように見える相場の値動きも、テクニカル分析を行うことで過去の価格変動から値動きの特徴を見出し、将来の相場動向を予測することが可能です。

テクニカル分析の方法としては、水平線やトレンドライン、チャートパターン、インジケーターなど、様々な指標が存在します。水平線や移動平均線など、メジャーなテクニカル指標の使い方を学ぶだけでも、トレードは安定感を増していくでしょう。

テクニカル分析とあわせて、MTF分析など環境認識のスキルを磨くこともFXで勝つには必須レベルです。下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ一度目を通してみてください。

資金管理が完璧にできていてもメンタル面で揺らぐ可能性がある

資金管理と双璧を成す要素として、メンタルコントロールも非常に重要です。

資金管理のルールを厳格に守ることは、大きな損失を避けるためには欠かせません。しかし、たとえ最適な資金管理のルールを用意していても、相場の急変や思わぬ損失に平常心が保てなくなることもあります。相場とかみ合わず損切りが重なれば、心理的に大きな不安を抱えることもあるでしょう。

ネガティブな感情が大きくなると、冷静な判断力は失われ、泥沼化していきます。損失を取り戻そうという焦りから、根拠の弱いポジションでも勝負することを繰り返し、結果的に損切りに遭うことで、ますます平常心を保てなくなるという悪循環に陥ってしまうのです。

FXで成功できるかどうかは、メンタルを安定させる能力にも左右されるともいえるでしょう。

トレード技術と資金管理は互いを補い合う関係性にある

ここまでの説明で、逆に「テクニカル分析やメンタルコントロールができていれば、資金管理にはそれほど気を回す必要はないのでは?」と疑問に思った方もいるかもしれません。

しかし、テクニカル分析やメンタルコントロールなどのトレード技術は、資金管理とは互いに補い合う関係性にあります。

いかに優れたトレード技術を持っていたとしても、効果的な資金管理ができていなければたった一度の負けで大損を被ることも考えられます。資金管理を徹底することは、トレードによって得られる利益を最大化すると同時に、リスクを最小化することにつながるのです。

逆に、資金管理だけを徹底していても、勝率が安定しないようではジリ貧になってしまいます。

資金管理だけでは、相場の値動きを利益に変えることはできません。同様に、トレード技術も適切な資金管理がなければその能力を最大限に発揮することが難しくなります。資金管理によるリスクコントロールを行った上で、相場分析の精度を高め、メンタルの安定を保つというバランスが不可欠なのです。

テクニカル分析とメンタルコントロールと資金管理、それぞれが互いに良い影響を及ぼすんですね。

その通りです。信頼性の高いトレード手法を確立し、勝率を上げることは継続的な利益に直結します。利益が安定していれば負けが続いた際に平常心を保ちやすくなるので、感情的になって資金管理のルールを破るようなこともなくなりますよ。

FXの資金管理についてのよくある間違い

資金管理は、長期的なトレードで利益を安定させ、リスクを抑えるためには基本中の基本です。

しかし、FXトレードにおける資金管理が重要だと理解していても、資金管理方法について誤った認識を持っている方も少なくありません。間違った理解の仕方をしていると、資金管理をしてもトレードでうまくいかなくなるだけでなく、資産を大きく溶かす危険性も高くなります。

そこで、ここではよくある間違いとして次の2つに焦点をあてて解説していきましょう。

  • 資金管理は損切りが全てではない
  • 損失は必要経費でありトレードの中では必ず発生する

資金管理は損切りが全てではない

資金管理と聞くと、イコール損切りをイメージする人も多いかもしれません。

確かに損切りは重要なトレード戦略のひとつですが、実は資金管理の中の要素のひとつでしかありません。資金管理には、損切りのほかにも適切なロット数やレバレッジの管理、損失許容額の設定などが含まれます。これら全ての要素を内包したものが「資金管理」です。

相場の値動きは不確実性が高く、トレーダー側ではコントロールすることができませんが、リスクをコントロールすることは可能です。リスクを最小限に押さえることで、損失が重なったとしても資金の大部分を守ることができるので、相場の世界で長く生き残るためには欠かせません。

特にロット数の調整は重要で、トレーダーは運用資金に対して取引ごとのリスクを適切に設定する必要があります。こうしたリスクコントロールを徹底してもなお、コントロールしきれない部分のリスクをカットするために行うのが損切りなのです。

くれぐれも、「損切りさえしていれば資金管理はできている」と思い込まないようにしましょう。

損失は必要経費でありトレードの中では必ず発生する

損切りを始めとした損失が出ると、FX初心者は特に過敏に反応してしまいがちです。

トレード技術を磨いて完璧な分析ができたとしても、相場が突発的な動きをすることがある以上、損失の可能性を完全に0にすることはできません。どんなに経験を積んだベテランのトレーダーであっても、トレードを重ねる中で損失は必ず発生します。

重要なのは、損失を回避しようとするのではなく、「必要経費」として受け入れ、損失を管理する方法を学ぶことです。

「損失」を「負け」と捉えていると、損失を出したときに取り乱してしまい、感情的な判断に身を委ねてしまう危険性が高くなります。感情的なトレードは普段ならできている分析や判断ができなくなり、本来なら得られたはずの利益を逃すだけでなく、余計に損失を増やしてしまいかねません。

常に平常心を保ってトレードするためにも、損切りを通じてリスクをコントロールすることが将来的な利益を最大化することにつながるのです。

「必要経費」だと思っておくだけでも、損失が出た時の心の揺れ方が違いますよ。

FXの資金管理で押さえておくべきポイント

ここからは、FXで資金管理を行うにあたって重要となる3つのポイントについて解説していきます。

  • 2%ルールでトレードごとの許容損失額を決める
  • バルサラの破産確率をもとにリスクリワードを設定する
  • 許容損失額とリスクリワードからロット数・レバレッジを決める

FXトレードにおいて、効果的な資金管理を行うには一定のルールを設けて厳守する必要があります。そのルール作りのために、「2%ルール」や「バルサラの破産確率」、「リスクリワード」などを活用しましょう。

2%ルールでトレードごとの許容損失額を決める

2%ルールとは、「1回のトレードにおける損失額を運用資金の2%以内に収める」資金管理方法のことです。

資金10万円なら許容損失額は2,000円ですし、100万円で運用している場合であれば許容損失額は2万円であり、総額から見れば損失が出ても大きなダメージにはなりません。このように2%ルールを採用すれば、たとえ損切りが続いてもトレードが困難になることはなく、運用利回りも落ちにくくなります。

また、運用資金が減少するにつれて取引金額も減少するため、資金を溶かす可能性を大幅に下げることが可能であり、理論上は破産しません。ただし、資金の増減に伴ってロット数を変更する必要は出てくるのでトレードごとに最適なポジション量を計算する必要がある点には注意しましょう。

仮に資金が当初の100万円から50万円になってしまったとしても、2%ルールを守り続けていれば許容損失額は1万円になっているから、損失を出すスピードを抑えられるわけですね。

もちろん損失そのものをできるだけ抑えることが一番ではありますが、失敗が続いた時の保険としての安心感は大きいので、2%ルールは必ず守りたい資金管理方法といえます。

バルサラの破産確率をもとにリスクリワードを設定する

バルサラの破産確率とは、特定の条件下でトレードを繰り返した時に破産する確率を示したものです。

破産する確率は「勝率」「リスクリワード」「資金率」の3つの要素から求められます。リスクリワードは損益の平均値を指し、「損失1:利益2」なら利益2÷損失1=損益平均2で、値が大きいほど利益を見込みやすいことを示します。仮にリスクリワードが「1」であれば、プラスマイナス0の状態です。

「資金率」とは

資金率とは、運用資金に対する許容損失額のことを指します。100万円で運用する人が1回のトレードにおける最大損失を2万円とする場合、資金率は2%となります。

これらの前提に当てはめると、資金率が2%、リスクリワードが1.2以上であれば、勝率50%以上で破産確率が0%になります。勝率をさらに高めていけば、資金率を高くしたり、リスクリワードを引き上げても破産確率0%を維持することが可能です。

バルサラの破産確率で破産可能性が0%になっていれば、FX初心者であっても破産リスクを限りなく低くできます。資金管理のルールを設定する際には、バルサラの破産確率を考慮することで、よりリスクを意識したトレード戦略を立てることが可能になるでしょう。

FXで資金管理がトレーダーとしての成功を左右する理由

資金管理が徹底できているかどうかは、トレーダーとしての成功を大きく左右します。

多くのトレーダーがテクニカル分析などのトレード技術や戦略に焦点を当てがちですが、資金管理の重要性を軽く見ると取り返しのつかない金額を失うことになりかねません。その理由についても、詳しく解説しておきましょう。

  • 資金管理ができていないと全損のリスクが高くなる
  • 手法の勝率が高くても資金管理次第で損失の方が大きくなってしまう

資金管理ができていないと全損のリスクが高くなる

資金管理は、用意した資金の運用を安定化させると同時に、トレードで稼いだ利益を守るための生命線でもあります。

裏を返せば、資金管理が疎かになっていると、たった一度のトレードで資産の全てを失うリスクもあるということです。

資金管理の失敗としてありがちなのは、運用資金の大部分を取るようなリスクを取ったパターンです。想像もしたくないことですが、トレードの元手として資金100万円を用意していて、1,000万円の利益があったとしても、ロットを大きくし過ぎて1,100万円全てを一気に溶かしてしまうことも有り得ます。

こうしたリスクを回避するためには、2%ルールのように取引資金の一定割合を1回あたりの許容損失額として決めることが推奨されます。資金管理によってリスクコントロールを行えば、狙った方向と価格が逆行したとしても損失を最小限に抑え、資金を守ることができるのでトレード前に必ず確認しましょう。

常に一発退場のリスクにさらされているようなトレードでは、長期的に利益を出し続けることはできません。特に、一度の損切りで致命傷にならないよう、通常のトレードで資金量に見合わないレバレッジをかけることは絶対にやめましょう。

手法の勝率が高くても資金管理次第で損失の方が大きくなってしまう

また、資金管理の方法次第では、トレードの勝率に関わらず損失を出してしまうリスクがあることも知っておかなければいけません。

仮に勝率80%のトレード手法を持っていたとしても、「損失を出すこと」や「負けること」を避けようと損切りラインを引き延ばす癖があったら、損失は容易に利益を超えてしまいます。もし勝率80%のトレード手法で、トレード1回あたりの利益が1万円、損失が5万円なら、

  • 勝ち:8回・・・利益 8回×1万円=8万円
  • 負け:2回・・・損失 2回×5万円=10万円

10回トレードした結果はこのようになります。これでは、どんなにトレード技術を磨いても本末転倒です。

このように、誤った資金管理を行うと高勝率であっても損失額が利益額を上回ってしまうため、資金管理のルールは必ず事前に決めておきましょう。ロット数や損切り設定、利益確定のポイントまで考慮したルールを守ることができていれば、勝率に伴って資金は自然と増えていきます。

資金管理に不安があるならEAの活用で補助できる

ここまで資金管理の重要性を解説してきましたが、実のところ、資金管理をFXで一番の苦手とするトレーダーも少なくありません

資金管理にはどうしてもメンタル面が絡みやすく、特に損失が重なった時の精神的なコントロールは非常に難しいものです。メンタル管理がうまくいかず、資金管理に穴ができてしまうケースも多いため、FX初心者にとってはトレード技術以上の壁となることもあります。

とはいえ、資金管理が不安定ではFXトレードで長期的に利益を出すことはできないでしょう。

もし資金管理に不安があり、自分だけではコントロールが難しいと感じているなら、EA(自動売買)の活用も検討してみてください。

EAを使えばメンタル面だけでなくトレード技術もカバーできる

EA(自動売買)を使うと、多くのトレーダーを悩ませる心理的な負荷を取り除くことができるため、感情に左右されないトレードが可能になります。

完全裁量で相場と向き合っていると、自己都合で解釈して無理やりエントリーをしたり、損切りを先延ばしにしてしまうといった悩みを抱きがちです。どんなに丁寧な相場分析を行っても、ふとしたタイミングで感情が揺さぶられてしまうことはあるでしょう。

しかし、メンタルコントロールの負担が減れば資金管理も行いやすくなり、相乗効果としてトレード成績の好転も期待できます。完全にEAに任せることに抵抗がある場合は、裁量トレードとEAの良いところをミックスした「裁量EA」を使うという手もあります。

裁量EAに興味がある方は、こちらのページもチェックしてみてください。

まとめ:資金管理はFXで勝ち続けるために必要不可欠

資金管理は単に損切りを設定するだけでなく、リスクリワードや適切なロット数、レバレッジなど総合的な判断が必要だと認識しておくことが大切です。その上で、テクニカル分析の知識やメンタルコントロールも磨き、資金管理、トレード技術、心理状態のバランスを保つことがFXで成功するコツとなります。

とはいえ、資金管理の能力は熟練したトレーダーでも容易ではありません。身につけるまでには長い時間が必要になることもあります。

そのため、もし現状の資金管理に不安があるようなら、裁量EAを資金管理の補助ツールとして活用するのもおすすめです。裁量EAを使えば、損切りや決済など苦戦しがちな資金管理はツールに任せることができるため、資金管理に苦手意識がある方ほどトレード成績の向上が見込めるでしょう。

裁量トレードとEAの良さを併せ持った裁量EAは、こちらのページで詳しく解説しています。公式LINEでは裁量EAを無料配布中なので、ぜひお気軽に登録してください。

この記事で紹介した資金管理方法を実践することで、相場の不確実性の中でも安定した利益を出し、破産のリスクを最小限に抑えられるので、ぜひ活用してみてください。

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