この記事では、これらの悩みを解決できます。
FXは独学でもできる、といわれますが、実際には独学で生き残っているトレーダーはごくわずかです。
もちろん、生き残っている独学トレーダーがいる以上は独学トレードも不可能ではありません。ただ、FXはチャート分析から資金管理、メンタルコントロールまで、身につけなければならない知識・技術が多岐にわたるため、FXだけで十分な稼ぎを得られるようになるまでには長い時間がかかってしまいます。
そのため、FXを本格的に始めるなら誰か師事できる人を探すことがベターな選択といえますが、ゆっくりでも独学で勉強を進めたい、という方もいるでしょう。そこでこの記事では、独学でのFX学習が難しい理由や、どうすれば独学でも勝てるトレーダーになるのか、詳しく説明していきます。
- FXは独学でも時間をかければ成功することは不可能ではない
- 独学だと大きな失敗や挫折を経験しやすい
- 書籍を購入したり成功者に師事する方が結果的には低コストで済むことが多い
独学でFXで成功するのは無理ではないが難しい点が多い
FXを独学で学んでトレーダーとしての成功を収めることは、無理ではないものの困難な道であることは確かです。
もし、下に挙げた内容が自分にとっては厳しい環境になると感じるようなら、独学はあまり向いていない可能性が高いでしょう。自身にとって最適な判断の助けとなるように、それぞれ詳しく解説していきます。
どこから学んでいいかが分からず長い時間がかかる
まず第一に、独学の難しさとしてどこから学んで良いのかがわからない点が挙げられます。
FXの勉強をするとなれば普段、生活の中では目にすることのないチャート画面を見て相場を分析したり、経済指標などのファンダメンタルズ要素をチェックしたりと、全く新しい知識を学ばなければいけません。しかも、いずれの知識も重要なものばかりなので、網羅的に覚えていく必要があります。
しかし、インターネット上には膨大な情報があり、どれが正しい情報なのか、自分が学ぶべき情報なのかを取捨選択することは困難です。その上、何から手をつければ良いのかもわからない状態では、学習効率は非常に悪くなってしまうでしょう。
本当は全て勉強して完璧に覚えてから・・・と思うんですけど、気が遠くなってしまうんですよね・・・。
経験の中で覚えていくこともたくさんあるため、トレードしながら勉強するのが理想ではあります。ただ、FXは資金を失うリスクも伴うので、コーチしてくれる人に指導を受けながら進めていった方が失敗した時の対策もできて安心です。
悩んでも相談相手がおらず挫折しやすい
第二に、FXを独学で学ぼうとすると、悩んだ時や困った時の相談相手がいないことも難しい部分です。
学校の勉強や資格試験なら、先生やテキストを頼ることで独学でも迷わず学習を進めることができます。わからないところが出てきても質問をしたり、解答を見て答え合わせをすれば解決するケースも多いでしょう。
しかし、FXにはそもそも唯一の正解というものは存在しません。それだけでなく、相場の状況やトレードの判断材料も常に変化するため、臨機応変な対応が求められます。
ただ、FXをこれから勉強し始めようとしている初心者の方にとって、状況に応じた柔軟な考え方を身につけることは簡単ではありません。何より、トレードの結果が勝ち、負けのいずれであっても、相談相手がいないと正しい分析ができたかどうかを確認できないという問題があります。
トレードの上達速度から見ても、独学は茨の道といえます。
相談相手がいない状態だと、手にした情報が全てだと思い込んでしまいやすいことにも注意が必要です。時には詐欺を目的として誤情報をつかまされることもあるので、悩んだ時の相談相手はいるに越したことはありません。
トレードの振り返りや感情の制御は1人では難しい
第三に、FXを独学で学ぶと、トレードの振り返りやメンタルコントロールの仕方も自己流になってしまうことも難しさとして挙げられます。
トレード技術を向上させ、安定した利益を上げられるようになるには、日々のトレードの復習が欠かせません。トレードのたびに記録を取り、後で見返すことで、勝ちパターンや負けパターンの傾向が把握できるためです。
しかし、トレードノートをつけて振り返る際には客観的な分析が必要で、負けトレードや損失額とも冷静に向き合わなければいけません。特にFXを始めて間もない初心者にとっては、トレードの復習は自身の失敗を直視しなければならない難しい作業です。
トレードノートの振り返りは、第三者視点からのアドバイスがあるとより効果的です。
また、メンタルコントロールもトレーダーとして絶対に身につけておきたい技術です。
最もメンタルコントロールが必要になるのはトレードで損失が出た時で、プロスペクト理論でも証明されている通り、損失は精神的に非常に大きなダメージになります。
本来、トレードで損失を出すことは、FX初心者だけでなくベテラントレーダーでも珍しくありません。むしろトレードの損失は必要経費として捉え、必ず発生するものだという心構えが必要ですが、損失が出るとどうしても「取り戻したい」と考えてしまいがちです。
損失が出た焦りから取引する金額を増やしたり、焦って勝ち目の薄いポイントで勝負してしまうようになると、損失はますます膨らんでいきます。こうした悪循環を防ぐためには、損失を受け入れ、常に冷静にトレードに取り組むためのメンタルコントロールが必要不可欠なのです。
しかし、誰も頼れる人がおらず、1人だけでトレードを独学している状況ではトレード分析やメンタルコントロールを身につけることは非常に困難な道のりとなるでしょう。
感情的なトレードで得られるものは何もありません。平常心で綿密な分析を行ってトレードしてこそ、トレーダーとしての成長につながります。
独学でFXで成功するための7つのステップ
ここまで独学でトレードをする難しさについて解説してきましたが、独学であっても正しいステップを踏めばFXで成功することは不可能ではありません。
これらの7つのステップを着実にこなしていけば、毎月、毎年といった長いスパンで利益を上げ続けていけるようになるでしょう。ただし、信頼できる相手に師事したり、トレード内容に対してアドバイスを受ける場合に比べて、長い時間がかかることは覚悟しておく必要があります。
テクニカル分析を学びチャートを読めるようになる
1つ目のステップは、テクニカル分析を学んでチャートから相場状況を正確に読み取れるようになることです。
テクニカル分析を身につければ、チャートを見ることでトレンドの有無や方向性、エントリーポイントを見つけるために役立ちます。むしろ、テクニカル分析を学ばずに漠然とチャートを見ても、効果的な分析を行うことはできないでしょう。
テクニカル分析の初歩としては、まず環境認識の方法を学ぶことが大切です。
環境認識が的確にできているかどうかで、トレードの成否は9割決まるといっても過言ではありません。逆に言えば、トレードで生計を立てているようなプロのトレーダーは例外なく徹底した環境認識を行っているのです。
環境認識をスムーズにこなせるようになってきたら、移動平均線などメジャーなテクニカル指標を分析に取り入れ、効果的なエントリーポイントでの取引を狙っていきましょう。
最初は少額からスタートする
2つ目のステップは、トレードを始める際の取引金額を最初は少額にしておくことです。
FXは一部の職種以外、日常生活の中ではあまり触れないような金融知識が求められる場面が多々あります。これからFXの勉強を始めよう、という方にとっては必要最低限の知識から蓄えていくことが最初に取り組むべきことになります。
ただ、FXで身につけるべき知識には際限がありません。全ての知識を学び終わってからトレードを始めようとすれば、途方もない時間がかかってしまうでしょう。そのため、ひととおりの基礎を押さえた時点で相場に参入し、実践経験を積みながら学び続けることが現実的な選択肢といえるわけです。
そうなると、どうしてもトレードの知識・技術面で追いつかないところも出てくるので、取引の際はあらかじめ損失を計算に入れておかなければいけません。だからこそ、損失が出ても生活に問題が出ないように、取引する金額をコントロールすることが欠かせないのです。
少額での取引は、リスクを抑えられるだけでなく感情的にもなりにくいため、メンタルコントロールがしやすいというメリットもあります。小さな成功体験を積み重ねながら、徐々に取引金額を増やしていくことで、リスク管理とスキル習得を両立できるでしょう。
ライフスタイルや性格に合ったトレードスタイルを探す
3つ目のステップは、ライフスタイルや自身の性格に合うトレードスタイルを模索することです。
FXを始めたい人の中には、日中仕事でトレードの時間が取れない方や、主婦の方、夜勤が中心の方など、様々なライフスタイルの方がいます。FXは基本的に土日を除き24時間いつでも取引できるとはいえ、昼間をメインにトレードするか、夜中をメインにトレードするかでは戦略も変わってきます。
仕事が忙しく、トレードに割ける時間があまりないようならデイトレードやスイングトレードが向いていますし、逆に1日中チャートに張りついていられるならスキャルピングという選択肢もあるでしょう。時間帯によって動きの活発な通貨ペアが変わることも踏まえて、取引する銘柄を選ぶことも大切です。
また、リスクを取っても短時間で儲けたいか、安全を取ってゆっくり稼ぎたいか、といった性格的な面でもトレードスタイルを吟味する必要があります。利益も損失も小さい方が落ち着いてトレードできるのか、損失が大きくても利益が大きければ冷静でいられるのか、などトレードの状況を想定して向き不向きを考えてみてください。
メンタルコントロールを常に意識する
4つ目のステップは、メンタルコントロールを意識してトレードすることです。
上でも説明したように、感情のコントロールができていないと、それまでの利益が一瞬で吹き飛んでしまうような損失を出すことは珍しくありません。トレード中の判断ミスや無謀なトレードを防ぐためにも、常に冷静さを失わずに取引を行うことが求められます。
メンタルコントロールを身につける方法としては、まず第一にトレードルールに従うことです。事前に決めたトレードルールを遵守し、その上で損失が出た時には「必要経費」と割り切り、感情に流されないように意識することが大切です。加えて、トレードノートをつけることもメンタルコントロールに役立ちます。
トレードの際、常にメンタルコントロールを心がけておくことで、トレードの安定感は格段に向上していくでしょう。
メンタルコントロールを意識せずに、感情に任せたトレードはギャンブルと同じになってしまいます。取り返しがつかないほどの大負けをしないためにも、
リスクリワードを決めて資金管理を行う
5つ目のステップは、トレードの時のリスクリワードを決め、資金管理を徹底することです。
リスクリワードとは、トレードの際に取るリスクと利益の割合を計画するもので、特に1回のトレードにおける損失が資金の2%以内に収まるように調整することが理想です。最終的には損失:利益を1:2や1:3にしているトレーダーが多いですが、まだFXに不慣れなうちは、1:1.5でも十分でしょう。
また、FXの資金管理方法はリスクリワードのほかにも様々なものがあります。
資金管理の代表例は損切りですが、損切りの金額を決める際にも、2%ルールやバルサラの破産確率などを参照することで最適な損切り額を導き出しやすくなります。資金管理の不安がなくなればメンタルコントロールにも良い影響を与えるので、どちらも重点的に取り組むべき要素です。
トレードルールを決めて厳守する
6つ目のステップは、トレードルールを決めて、エントリーから決済までルールを守りきることです。
設定しておくトレードルールとしては、損切り幅やエントリーする時の根拠の数、通貨ペア、時間帯などが挙げられます。これらのルールは状況に応じて柔軟に変更することが求められるケースもありますが、勝ちやすいパターンでトレードルールを決めておくと収益の安定化につながります。
勝ちパターンで作ったトレードルールを厳守していれば、自然とトレード成績が上向くので大負けをしにくく、感情が大きく揺さぶられることも減るためです。
加えて、負けが続いた時のルールも盛り込んでおくと損失を最小限に抑えるために役立ちます。例えば、3回連続で負けた場合はその日はもう全てのポジションを決済してチャートを見ない、というルールを設定しておけば、損失に対して感情的になり、無謀なトレードを繰り返すことを防げるでしょう。
トレードルールはトレードにおいて制約ではなく、自分を守るための決まりです。逆に、せっかくトレードルールを決めても、破ってばかりではリスクが増すばかりなので気をつけてください。
トレード記録をつけて徹底的に検証する
7つ目のステップは、トレードのたびに記録をつけて定期的に振り返り、検証を行うことです。
具体的にトレードノートに記すべきことは、以下に挙げた項目です。
トレードの記録を詳細に書き残しておくと、週や月、年といったまとまった単位での損益をひと目で把握することができます。加えて、取引日時や通貨ペアなどを記載することで、勝率の良い取引条件も発見しやすくなるというメリットもあります。
エントリー・決済の根拠もあわせて記述しておけば、トレードノートを振り返るだけで自身の取引の癖や勝ちやすいパターンを知ることができるでしょう。
下の記事では、すぐに使い始めることができるトレードノートのExcelファイルも無料配布しています。トレードノートの詳しい書き方についても解説しているので、ぜひご覧ください。
独学ではなく誰かに習うべき3つの理由
最後に、FXを独学ではなく成功している人から学ぶべき3つの理由について解説します。
FXには、十分な知識や技術がないままで取引すると多額の損失を被るリスクもあります。そこで、取り返しのつかない損失を出して相場から退場することになってしまわないように、上の3つのポイントについて理解した上で学習を進めていきましょう。
独学で成功する人は書籍や有料動画などで勉強している
FXを学習する際に他者から学ぶべき理由の1つ目は、独学で成功しているトレーダーの大多数は書籍や有料動画などを使って勉強しているためです。
いかに独学といっても、何も参考にせずにチャートだけを見てFXを勉強し、大成する人はほぼいないに等しいでしょう。
もちろん、インターネット上で集められる無料の情報で勉強することは不可能ではありません。しかし、自身の学習状況に合った情報の取捨選択には膨大な時間がかかるだけでなく、勉強の指針もないため、誤った知識を蓄えてかえって遠回りになったり、トレードの失敗で損失がかさんでしまうリスクも存在します。
こうしたリスクを回避するためにも、トレードの基礎を固める時期には支持を集めている書籍や、すでにFXで成功を収めているトレーダーから知識を得ることが学びを深める最適解です。
効率的な学習ができるかどうかで成長スピードに差が出る
FXを学習する際に他者から学ぶべき理由の2つ目は、効率的な学習が可能になり、成長スピードが格段にアップするためです。
独学でのFX学習は情報収集から分析、エントリーや決済の判断方法、トレードの振り返りまで全てを1人でこなさなければいけません。それぞれの過程で誰かに教わるより多くの時間がかかることは言わずもがなですが、効率性の面でも差が出やすいことを知っておく必要があります。
独学でFXを学ぼうとすると、身につけた知識やチャートの分析結果、トレードの反省点が適切なものかどうかを判断する術がありません。逆に、客観的にトレード内容の良し悪しを判断してもらえる相手がいれば、弱点を的確に改善し、スピーディにレベルアップしていくことができます。
特に、成功しているトレーダーから指導を受けることは非常に効果的です。添削を受けることで誤った知識や技術を身につけてしまうことを防げるだけでなく、重点的に学ぶべきポイントも明確化され、より効率的な勉強が可能になります。
初期投資をしておいた方が結果的にはコストがかからない
FXを学習する際に他者から学ぶべき理由の3つ目は、長期的な視点で見ると最終的には低コストで済むことが多いためです。
「独学で成功する人は書籍や有料動画などで勉強している」の見出しでも説明したように、結果を出しているトレーダーは積極的に自己投資を行っています。数千円の書籍から数万円、数十万円のコーチングまで選択肢は様々ですが、必要な出費は迷わず行う点は共通しているのです。
そして、初期投資として書籍を購入したり、有料動画で勉強した方が最終的には少額の出費で済む、というケースはFXには非常によくあります。
独学でできるだけお金をかけず、実践のトレードで勉強しながら上達を目指す、というスタイルなら、確かに学習費用は最小限に抑えられます。しかし、トレード中の失敗が増えるため、結果的には初期投資をするよりも大きな金額が必要になってしまうのです。
うまくいくかわからないのに先行投資はもったいない、と思うかもしれませんが、FXは失敗した時の金銭的ダメージが予想外に大きくなることもある投資方法です。万一の時に備えて、ダメージの少ない失敗の仕方も信頼できる情報源から学んでおく必要があります。
まとめ:1人では難しいと思ったら成功しているトレーダーを頼るべき
今回は、FXが独学で成功することが難しい理由や、積極的に自己投資をすべき理由について解説しました。
独学でも、長い時間をかければFXで成功することは不可能ではありません。ただし、多少のお金を出してでも書籍を使って勉強したり、すでに成功しているトレーダーに師事したりする時に比べて、何倍もの時間がかかってしまう可能性は高くなります。
何より、独学だとトレードによる失敗、損失が大きなダメージになりやすいことは覚えておかなければいけません。トレーダーとして自立できるまでのトータルコストで見ると、最終的には独学よりも自己投資をした時の方が安くなることは珍しくないのです。
自分自身にとって何が最適な学習方法なのか、よく検討した上で独学にするのか、初期投資をするのかを決めるようにしましょう。
まずは独学で始めてみてから判断するのも手ですが、独学で誤った知識を身につけてしまったり、勝率の上がりにくいトレード手法を覚えてしまう可能性もあります。可能なら、初めから自己投資のつもりで書籍や成功しているトレーダーを頼るのがおすすめです。
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