2024年5月3週USD/JPY:ドル円分析

チャート分析

2024年5月3週時点でのUSD/JPY:ドル円分析です。

週足

USD/JPY(ドル円)の週足では、長期の上昇トレンドが形成されています。

現在も上昇トレンドは継続中ですが、上昇の幅は緩やかになってきています。上値の重さの原因としては、価格が1ドル160円に近づき、日銀による為替介入への警戒感が強まっていることが理由として考えられます。

介入が起こると上昇トレンドの流れが一気に変わる可能性もあるため、上昇トレンド中だからといって買い一択でトレード戦略を立てることはリスクが伴います。取引するとしても買い、売りどちらも頭に入れておくことや、明確な動きが出るまでトレードを控えることも効果的な判断でしょう。

本当に介入があるかどうかはトレーダーにはわかりません。仮に介入がなく、直近高値を超えていった場合、さらに大幅な上昇になる可能性もあるため、十分に警戒しておく必要があります。

日足

日足では、直近高値まで至った後はおおよそ一定の価格帯の中で推移していることが把握できます。

加えて、三角持ち合い(価格変動が一定の範囲で継続していて、かつ上昇・下落の値幅が徐々に狭まり三角形のようになるチャートパターン)が形成されていることから、相場は現在どちらの方向へ行くか迷っている状況です。

プライスアクション的には、ローソク足が小ぶりになっていることから上昇のパワーには衰えが見えています。とはいえ、どちらに傾くかは介入の有無も影響するため、持ち合いが崩れ価格がどちらかに大きく動いた場合に備えて、買い・売りの両方のトレードプランを立てておくことが大切です。

三角持ち合いはブレイクした方向へと価格が動きやすいため、ブレイクした瞬間に追いかけてエントリーするトレード方法もあります。ですが、ダマシに遭うリスクもあるので、確実性を高めるならブレイクしてから価格が戻ってくるタイミングがおすすめです。

4時間足

週足と日足で現在の相場状況を把握したところで、4時間足で具体的なトレード戦略を練っていきましょう。

4時間足では、上下に大きくヒゲの伸びた大陰線が出現しています。

時間をかけて直近高値を記録しながら、すぐに上昇分まるまる戻していることから、売りの勢いが非常に強かったことがうかがえます。値動きが小刻みに上昇しているので相場はまだ上目線で動いていますが、陰線は全体的に陽線よりも大きく、売りの力は依然として強い状態が維持されている状態です。

また、長い下ヒゲをつけた大陰線も出現していることから、下側の黄色ライン付近に強い抵抗帯があることも示唆しています。

短期的なトレードプランとしては、日足で確認した三角持ち合いがどちらかの方向へブレイクした時点で値動きを追ってのエントリーも有用でしょう。

ただし、冒頭から触れているように1ドル160円に近づくにつれて日銀による為替介入の可能性も高くなるため、突発的な値動きに備えてポジション保有後の深追いは割けた方が無難です。ブレイク後は直近高値や直近安値を目安に、早めの利確を心がけることが大切です。

より確度の高い戦略を取るなら、揉み合い状態となっているうちは静観しておき、上昇トレンドか下降トレンドかがはっきりしてからエントリーポイントを見定めましょう。狙うのであれば、直近高値を上抜けた後の押し目買いか、直近安値を下抜けた後の戻り売りです。

USD/JPYとGOLD(XAU/USD)の相関関係について

一般的に、USD/JPYとGOLDは逆相関関係にあるといわれています。

つまり、USD/JPYの価格が下がればGOLDの価格は上昇する、といった具合です。相関関係を過信し過ぎることは危険ですが、あらかじめテクニカル分析で2つ、3つと根拠がある状態なら、USD/JPYとGOLDお互いの価格の相関状況を見てトレードの判断材料とするのは有効な使い方といえます。

ちなみに、実際のチャートで見てみると週足など大きな時間軸ではどちらも上昇トレンド中で、逆相関の動きには見えづらい部分もあります。しかし、1日ごとの値動きで見ると逆相関関係で動いている場面も多いので、知識として逆相関関係にあることを知っておくだけでも、役立つ場面があるでしょう。

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